Struggle of Independence

独立の闘争(1942)144pages

実に英国の印度征服は、偽証、偽造、詐欺、虚構の連続であり、政治的香具師なる政治的虚偽、政治的不徳の記録であった。世界の宝庫たる印度は、こうして、100年間に亙って搾取された結果、世界第一の貧乏な民族となってしまった。

大多数のインド人は飢餓に陥ってしまった。政治発表の統計によれば、一年間の平均収入は45ルピーである。しかし、これは平均収入で、富豪等の収入を除けば数字は半減して20ルピーということになる。一ヶ月一人の収入はたった2ルピー弱である。いくら物価が安くも、一人1ヶ月2ルピーでは生活できない。その結果、餓死する数も相当になる。栄養不足の結果、病気に対する抵抗力はなく、一寸の病気から死亡するものが多い。印度の死亡率は非常に高い。従って、インド人の平均生存年齢は23歳に過ぎないのである。

これが即ち英国統治の最も悪辣なることを証明するものである。
200年の昔、一番経済的に微力だった英国は、印度を経済的に搾取して、200年後には貧乏のどん底から大金持ちになってしまったのである。3億8000万人のインド人は英国の離間政策によって去勢されてしまった。

香港、マレー、ビルマ、その他の戦闘においても、彼等英国人は、印度兵を第一線に立て、自分達は後方の安全な場所にいたではないか。英国の200年来の政策を研究すれば「他人の褌で相撲をとる」の一言に尽きる。他を利用し、犠牲にして世界の平和を絶えず脅威して、大英帝国を築き上げたのだ。これが、彼等が口で唱える「平和と人道」であったのである。

かように、彼等は己の幸福は考えたけれども、アジア民族は人間として取り扱わなかった。30余年前の日露戦争は、これは、単なる両国の戦争ではなかった。東洋と東洋を侵略せんとする野望の魔手との戦争であって、その結果は、アジアにおけるところのあらゆる民族を自覚させ、アングロサクソン及びロシアのアジア侵略を喰い止めた。

[…]

東條首相は、東亜経綸(とうあけいりん)を宣揚する一大宣言を行ったが、その一節で、印度問題に触れて次の如く日本の態度を闡明(せんめい)している。

「数千年の歴史と、光輝ある文化の伝統とを有する印度も、また、今や英国の暴虐なる圧制下より脱出し、大東亜共栄圏建設に参加すべき絶好の秋である。

帝国は、印度が印度人の印度として本来の地位を恢復すべきことを期待し、その愛国的努力に対しては、敢て援助を惜しまざるものである。若し夫れ、印度がこの歴史と伝統とを省みず、その使命に未だ覚醒することなく、依然として英国の甘言と好餌とに迷い、その頣使(いし)に従うにおいては、私は茲に、永く印度民族再興の機会を失うべきを憂えざるを得ない」

[…]

「印度は過去十数年に亙り、自由獲得のために戦ってきた。しかして、英国の帝国会議は印度だけでなく、アジア民族を圧迫し、今日に至るまですこしの自由も与えようとしなかった。そればかりではなく、英国は今度もまた、印度を従来通り、帝国主義戦争に引っ張り込み、印度の資源を濫用して、悪辣な目的を達しようとしている。

しかし、国民意識に目覚めている印度人は千載一隅のこの好機を捉えて、奴隷的桎梏をうち破ろうと努力しているのである。

2月16日、東條首相は、日本は印度の愛国運動を支持する旨を言明せられた。我々はひどく感激した。我々は全力を尽くして印度解放のために万進することを日本国民に対して誓うものである。{116}日本と印度——このアジア2大国民を相互に割くことが、常に、米英の根本的政策であった。

今や、蒋介石がチャーチルとルーズベルトの委託を受け、印度でこの政策を遂行しようとしているが、これは英米の無力化を物語るものである。われわれ国民会議派、特にボース一派の急進派は、絶対に蒋介石を支持しないことを確信する。

我々は、日・印相携えて蒋介石の策動に乗ぜられる隙のないようにしなければならない」

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